特集: 一家に一台スーパーコンピューターを借りよう
一昔前、スーパーコンピューターといえば限られた研究者や機関だけのものであった。しかし現在は短時間であれば一般家庭でもスーパーコンピューターを借りて使用することも夢ではない。
そんな気軽に使えるスーパーコンピューターを紹介していきたい。
AI橋渡しクラウド
概要
全体性能では半精度0.55EFLOPS(エクサフロップス)に達するスーパーコンピューターのAI橋渡しクラウド。研究開発目的であればだれでも利用可能である(基本的に全体ではなく一部ノードを借りることになるか)。
ただし、対象は「法人など」と書かれており、実際に申し込む場合は利用が可能かどうかは確認を取ってほしい。
GPUを搭載しておりどちらかといえば半精度演算などディープラーニング向けではあるが、GPUなしインスタンスも用意されており、C言語を使用した倍精度演算用途でも使用可能である。
料金
1ポイント200円で、20core/240GBメモリ/4GPUのrt_G.largeインスタンスが0.9pt/hなど。
ただしプリペイドの最低購入単位は1000ポイント(20万円)である。
GCP Cloud TPU Pod
GCPではディープラーニング向けのTPU(Tensor Processing Unit)を提供している。
最小構成ではTPU v2が4.5ドル/h。
最大64ユニット(v2) / 256ユニット(v3)を借りることができる。
最大構成ではv2で4万円/時、v3は要問合せだが推定~20万円/時と高価ではある。しかし半精度で数十~数百PFlopsのスーパーコンピューターを使用できると考えればコストパフォーマンスは非常に良い(Tesla V100単体で125TFlops)。
なおTPU単体では動かせず、GCPのコンピュートインスタンス(仮想マシン)にアタッチする形で利用することになる。
クラウドで並列計算機を組む
AWS、GCPなどのクラウドプラットフォームではたとえば1000台の仮想マシンを1日だけ使用するといったことが可能である。そして一時的に大量の仮想マシンを立ち上げて並列計算機を組むといったことも可能だ。
過去にはAWSを利用して構築されたクラスタがLINPACKスコアで世界50位以内に入った実績もある。2015年には最大で17,000コアで倍精度理論値350TFlopsを記録した。
VMHausで情報流出
2020/5/24に一部の顧客の情報流出が発生したとのこと。
2018/10/30以降に登録した人であれば流出した可能性はない。
流出したデータは名前とメールアドレス、住所、電話番号、また暗号化された状態のコントロールパネルへのログインパスワード、支払いの履歴、ホスト名やIPアドレスなど。
お誕生欄・お悔み欄
最近はなかった。平和である。
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