「軽量Linux」で検索しても現在は開発終了のLinuxが多く見つかるので、現役で使えてメモリ100MB以下で動く超軽量のOS紹介。
全部CUI!
どうしてもGUIが欲しい場合は一番下の余談2参照。
Ubuntu(最小構成)
紹介
Ubuntu ServerなどUbuntuのCUIであればそれなりに軽いが、Ubuntuのネットワークインストーラーからインストールを実行し、インストール途中で追加コンポーネントを一切選択しないことで更に最小構成でのインストールが可能になる。
リソース消費量など
- ISOサイズ:~80MB程度(コンポーネントの多くはインストール中にダウンロードされる)
- メモリ消費:samba動作中で43MB
- ディスク消費量:約2.1GB
ISOファイルサイズ、メモリ消費、ディスク消費は私の環境の一例。OpenVZ環境上のubuntu-minimalはデバイスドライバが省略されているためか、ディスク消費量は700MB以下に抑えられているケースもある。
12/22追記:起動中は一時的に160MBほど消費していた。100MB以下で起動できるかどうかは要検証。
関連するディストリビューション
Ubuntu同様メジャーなディストリビューションのcentosやDebianの最小インストールもかるい。
NetBSD
紹介
Unix系OSの一種。FreeBSDに比べると影が薄いが、移植性重視でほぼすべての種類のCPUで動作する。またBSD系OSの中でもおそらくもっとも軽量。
最小動作条件はメモリ4MBという情報を見た気がする。本当かな?
リソース消費量など
- ISOサイズ:~700MB
- メモリ消費:32MB以下
- ディスク消費量:忘れたけど2GBに余裕で収まる
関連するディストリビューション
使用したことはないが、同じBSD系のFreeBSD, OpenBSDもそれなりに軽量と思われる。
Alpine Linux
紹介
Linuxカーネル+Busybox+その他数MBほどのコンポーネントで構成された超々シンプルなlinux。それでもデバイスドライバはlinuxらしく豊富なので、だいたいのものは認識してくれる。
日本語情報は多くないので、多少は英語力求められるかも。とはいえ公式サイトが丁寧なので情報は豊富。
リソース消費量など
- ISOサイズ 130MBほど
- 他、以下の通り
用途が変わったので、OS再インストール(Ubuntu→Alpinelinux)のついでにメモリ512M→1GB、起動ドライブ8GB→1GBに変えてみたらぎりぎり収まったwwww pic.twitter.com/7W4joDjQVk
— nanabach (@nanabach5) December 22, 2019
関連するディストリビューション
使ったことはないが似たコンセプトのArch LinuxもAlpine Linux並みに軽量と思われる。また、Intel製のClear LinuxもAlpine Linuxと同じくらい軽いとのうわさ(ただし公式の動作条件は非常に高め。重いソフトウェアを動かす用途を想定しているためか)。
余談1:世界で最も軽いLinux?
RJ-45端子のソケットにしか見えないこのマシンのLinux。
スペック
- ARM系CPU 75Mhz
- ストレージ 2MB
- メモリ 8MB
で動くようだ。
余談2: GUIがほしい
メモリ100MBでは収まらないが、GUI付きで軽量なLinuxがほしいなら、
Basix
起動時メモリ256MB程度で動くUbuntuベースのOS。ただしバージョンを重ねるごとにメモリ消費が増えているので、今はもっと必要かも
KonaLinux Black
Konalinux 2.0時代はGUI立ち上げても60MBを切っていたが、今は数倍に増えてしまった。
自分で構築する
今回紹介したCUIのOSをベースに自分でデスクトップ環境を構築すると、より省メモリになるかもしれない。デスクトップ環境としてはLXDE, JWMなどがいいかも。マイナーなものは日本語化やインストールに困難が伴う。
参考:https://l3net.wordpress.com/2013/03/17/a-memory-comparison-of-light-linux-desktops/
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