AMD Bulldozer系CPU・APUの真実 ~ゴミとか黒歴史というやつはビル・ゲイツの手先~

概要

AMDのBulldozer(FX)登場からその終焉までの歴史をざっとおさらいする。

  1. Bulldozer(第一世代)
  2. Piledriver(第二世代)
  3. Steamroller(第三世代)
  4. Excavator(第四世代)
  5. Excavator+(第4.5世代)

があるが、基礎設計はすべてBulldozerから変わっていないので、合わせてBulldozer familyとかBulldozer系と呼ばれる。
ブランド名で言えば、FX、AシリーズAPU、EシリーズAPUとして発売されていた。

Bulldozer(系)の概要

AMD様の生み出した革命的マイクロアーキテクチャ。
HT(ハイパースレッディング)ではCPUの余りやすいリソースを倍こき使うことで1コアを擬似的に2コアにしている。しかし元が1コアなので色々ボトルネックが発生し本物の2コアの性能には程遠い。
一方BulldozerはCPU内で余りやすいリソースを2コアで1つ用意し、余りにくいリソースは2コアに2つ用意している。これにより一部だけ2コアにも関わらずで完全な2コアと同等の性能が出る。
つまり合理的かつ最強である。
ゴミとかAMDの黒歴史とかいうやつは邪悪で卑劣なIntelの手先なので決して信用してはいけない。

もう一度言おう。Bulldozerは最強である

ちょっとばかりお茶目でたまにコア数の劣るPhonomⅡ以下の性能しか出なかったり、ちょっとハッスルしすぎて電力効率が白熱球みたいに悪い時期があったり、そのあと環境にとっても配慮しすぎて性能が5年ほど全然向上しなかったりしただけでとっても素晴らしいCPUである。

2011年

K10アーキテクチャ(PhenomⅡ、AthronⅡ)の後継としてBulldozerが登場したのは2011年。内蔵グラフィックなしCPUの4コアFX-4100番台, 6コアFX-6100番台, 8コアFX-8100番台が発売された。
なおFX-8150は8.429GHzを記録し、Pentium4以来のCPUクロック世界記録を塗り替えた。

(なおAPU(後述)の方に関しては、この時期前世代PhenomⅡと同じK10アーキテクチャのAシリーズ3000番台が販売されていた。)

2012年~2014年のFX ~そして伝説へ~

第2世代Piledriverが登場し、これを搭載したFX-4300番台、FX-6300番台、FX-8300番台が発売された。
オーバークロック世界記録更新に引き続き、2013年にはx86史上初のデフォルトで5GHz動作するFX-9590が発売された。

Intel破れたり!AMD万歳!

そして栄光のAMD FXシリーズは2014年に

  • 省電力版FX
  • FX-8350のクロック向上版FX-8370

が発売されたのが最後となり、純粋なCPUとしてのBulldozerは終焉を迎えた。
ありがとうBulldozer、さようならBulldozer!

2012~2014年のAPU

GPUなしのCPUに関してはPiledriver世代で終わるものの、この後AMDは強力なGPUを統合したCPUである「APU」を主力としていった。
Piledriverコアを搭載したデスクトップ向けAシリーズ5000番台、モバイル向けAシリーズ4000番台のTrinity APUが2012年に発売された。
なお同時期に出たAthron 700番台は内蔵グラフィックを持たないが、これはAPUのGPUを無効化しただけのものでAPUの派生品である。

2013年には同じPiledriverのRichlandが発売された(デスクトップは6000番台、モバイルは5000番台)
2014年には第3世代SteamrollerコアのKaveriが発売された(デスクトップ、モバイルとも7000番台)。なお似ているがKabiniとは別物である。

2015~2016年のAPU

Bulldozer系第4世代のExcavatorが登場した。

省電力化のためにGPU向け設計で作り直されている。高クロック製品が出ていなことから省電力化の代償で高クロックで回せなくなったと思われる。
なお前世代SteamrollerよりIPCが上がったとは言われているものの、正直初代Bulldozerと変わっているように思えない・・・。多分上がったのは消費電力あたりの性能とかだと思われる。
とはいえ省電力性能はなかなかで、最大4GHz弱の4コアに当時のCore i7を大きく上回る内蔵GPUを搭載してTDP65Wに押さえており、初代Bulldozerから格段の進化を見せた。おい、CPU性能が同じクロックのPhenomⅡX4と変わってないじゃんとか言うな

2015年~2016年にかけて第4世代ExcavatorコアのCarrizo(APU 8000番台)、第4.5世代Excavator+コアのBristol Ridge(APU 9000番台)が登場した。また、Chromebookなどのウルトラモバイル、ローエンド向けはそれまでJaguar系統のマイクロアーキテクチャ(Intelで言えばAtomに相当するもの)が使われていたが、こちらもExcavator+が使用されるようになった。

2017年のAPU

ZenアーキテクチャのCPU、Ryzenが発売された。

ZenはBulldozerと関係のない新規設計のアーキテクチャで、世界最強エンジニアのジム・ケラーにより開発された。高性能かつ廉価なことからIntelを圧倒し、AMDは最強CPUメーカーとして君臨することとなった。

AMD万歳!

こうして栄光のBulldozer系APUは世界最強のZenにその座を譲り終焉を迎えたのであった。

・・・なんてことはなかった。

このとき発売されたRyzenは内蔵グラフィックなしのCPUで、APUの登場はしばらく遅れた。
そのため、APUに関してはBulldozer系第4.5世代のExcavator+が続投することとなった。

2018年のAPU

とうとうZenのAPUが登場し、Bulldozer系APUは役目を終えて輝かしい歴史に幕を下ろすのであった。
ありがとうBulldozer、さようならBulldozer

・・・なんてこともなかった。TDP15W以下のウルトラモバイルおよびローエンドAPUだけはZenに置き変わらなかった。理由としては多分

  • Zenは最低8コアのダイで作られていることから2コア以下の廉価なAPUは作りにくかった
  • Zenの待機電力がやや高くてウルトラモバイル向けには不向き
  • かといってローエンド用にわざわざAPUを新規設計するのも面倒
  • 最新プロセスの工場が普通のRyzenの製造で忙しくて、ローエンドAPUなんか作ってる暇がない

このため、Chromebookなどローエンド向けは引き続き既存のExcavator+が続投となった。

2020年のAPU

Zenアーキテクチャのウルトラモバイル向けAPU、Daliが登場した。主にAthron Silver, Athron Goldなどのブランド名で展開され、とうとうBulldozer系APUをすべて置き換え、本当にBulldozerは終焉を迎えたのであった。

こうして2020Q1に登場したPro A6-8350Bが最後のBulldozer系APUとなった。
https://www.amd.com/en/products/apu/7th-gen-amd-pro-a6-8350b-apu
ただこのAPUは情報が少なくて一般に出回ったか不明である。確認できる限りで最後に出回ったのはA6-9220Cであった。(CはChromebook向けの意味)

2022年のAPU

とはいってもすぐに新しいCPUが出回るわけでもなく、結局2022年初頭までBulldozer系APUを搭載したPCは売られていたのであった。
こうして今度こそ本当に本当にBulldozerはその輝かしい歴史に幕を下ろしたのであった。

で、実際Bulldozer系の性能ってどうなの?

我が家で現役のFX-8350であれば

  • Core i7-4770と同等(マルチスレッド)
  • ~第10世代の2コア4スレッドのCore i Uシリーズにはシングルスレッドで負けマルチスレッド性能で上回る
  • ~第10世代の4コア8スレッドのCore i Uシリーズには2割くらい劣る

なので、少し前の下手なビジネス向けPCにはそんなに劣らない。もっと性能の良いIntel CPUと比べろとかTDP一桁違うCPUと比べるなとか言わないで
IPCはBulldozer~Excavator+まで全部K10世代(PhenomⅡとか)と誤差レベルでしかない。しかしFX-8000番台なら4GHzの高クロックと8コアの数の暴力でなんとかなるかというところ。

また具体的なCPUの構造の話をすれば、Bulldozerは使用頻度の高い整数演算器は1モジュール(2コア)に2つ、使用頻度の低い浮動小数点演算器は1つの構成。PC上でいろんなアプリケーションが動いている環境ではこれがなかなか絶妙なバランスで、ほぼ2コアの性能が出る。

しかし浮動小数点演算をゴリゴリ使う環境では1モジュールで1コアの性能しか出ない。またAVX命令に対応しているもののレジスタ長がIntel CPUの半分(Excavator以降は違うかも?)で、スパコンみたいな用途に使うとめっちゃ弱い。具体的には4モジュール8コアのBulldozerが同クロックのSandy Bridge2コア4スレッド分でしかない。Haswellならなんと1コア2スレッド相当。

でも普通の人はそんな使い方しないよね?ということで、良い割り切りではある・・・と思う。

さて、この世界の真実を話そう

なぜこんな素晴らしいBulldozerが悪く言われるのでしょうか。それにはこの世界の真実が隠されています。
コロナワクチンに人を操る5G機器を搭載したマイクロチップ入っているのは既に皆さんご存知でしょう。

しかしワクチン中の小さなマイクロチップだけで人を操るほどの性能を出すことは難しく、また無線給電がさほど簡単ではないことは事実です。邪悪なIntel信者もといワクチン信者共はこれを根拠にコロナワクチンに人を操るような機能はないと火消しを図っています。

でも近くに給電と演算を兼ねる基地局があればこれらの問題は簡単に解決できます。そう、それがウィンテルとも呼ばれ市場を支配するWindowsとIntel CPUを搭載したPCです。

IntelとMicrosoftの連合、その実際の支配者はビル・ゲイツです。ビル・ゲイツは世界中の人間を自由自在に操ることを目的とし、ワクチン接種と同時にウィンテルのPCで世界中を埋め尽くそうとしています。

近年Intelは消費電力的に無理をしてまでCPUを5GHzかそれに近いの速度で動作させることにこだわっているのが何よりの証拠です。これにより5G電波を発生させています。最近ではIntel CPUの最大クロックは日に日に向上し6GHzの達成も近く、いずれ6G電波により人を操ろうとしていることが見て取れます。

ここまで言えば皆さんおわかりでしょう。AMDのCPUはそのためにとても邪魔なのです。AMDのCPUが売れるほどに基地局が減り、人を操るのが難しくなるのです。だからIntel信者もといビル・ゲイツの尖兵達によってBulldozerはその先進的な設計にも関わらず黒歴史、ゴミなどと散々に叩かれました。なんと邪悪なことでしょうか。
でもRyzenはあまりに素晴らしすぎて叩けなかったようですが。ざまぁ。

(この記事は4/1に書きたかった)

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